和物部会
1 役 員
役職名 |
役 員 |
部会長 |
加藤正行 |
副部会長 |
中村真 |
会 計 |
中村充隆 |
1 あいちの和物生産
和物という呼称は、昭和46年に西尾市で名付けられ、本県が発祥です。また、和物は、トキ草,サギ草などの日本在来の草花、黒松などの植木、千両,万両,ピラカンサスなどの実付きの植物、実付き果樹等、「日本の四季や文化を表現できる鉢植え植物」の総称です。
生産は、全国的な大産地である尾張地方と西三河地方における植木や盆栽がその起源になっています。西尾市内の生産者が、盆栽素材として畑で生産されていた松,ケヤキ,カエデなどを鉢植えとして商品化し、昭和43年に西尾鉢物組合を結成して出荷したのが始まりです。
和物は、挿し木、接ぎ木、実生などによって苗を作り、畑で2〜3年かけて生育させたものを鉢上げし、盆栽風に仕立てて、生産されます。盆栽に比べれば栽培期間は短いですが、挿し木してから出荷・販売まで3〜5年かかり、手間と時間をかけて生産されています。
用土は、約20年前までは、砂と土を中心とした用土が使用されてきましたが、現在では、腐葉土やピートモス等、軽くて市場流通性が良く、水持ちの良い鉢用土が利用されています。また、鉢は、和物に合ったデザインの底面給水鉢も利用されています。
県内で生産されている和物の主な品目は、約100種類にも及び、全国的に希少な品目も生産されており、多品目少量の生産体系が中心となって行われています。また、新たな商品として、四季ごとの季節感あるセット商品も開発されており、現在の消費者ニーズにあったオリジナル商品による販売促進の取り組みも行われています。
2 和物部会の活動
和物部会は、昭和51年7月7日に愛知県花き温室組合連合会の部会組織として設立されました。会員は、西尾市を中心とした西三河地域に集中しています。
部会活動としては、毎年、現地研究会を開催し、県内外における先進地の事例調査を実施しています。新たな商品開発や栽培技術向上の研鑽に努めるとともに、会員同士の交流と情報交換を図っています。
○ 技術のあゆみ
年代 | 主な技術等 |
昭和30年代 |
盆栽 |
昭和40年代 |
日本在来の草花、植、実付きの植物、「日本の四季や文化を表現できる鉢植え植物」の総称として和物が確立 |
昭和50〜60年代 |
無加温施設(ビニルハウス)と露地を組み合わせ、季節感ある商品の多品目少量生産 |
平成10年代 |
施設の大型化や灌水に自動化による量産体系の導入 |
○ 栽培の流れ
年代 | 主な栽培種類等 |
昭和40年代 |
ニレケヤキやサツキを丸く刈り込んだもの |
昭和50〜60年代 |
花木類(千両、万両、ピラカンサス、フジ、ケヤキ、モミジ等)、東洋ラン(トキ草、サギ草、フウラン等)、
山野草、実付果樹(ブルーベリー、ブラックベリー、キンカン、キウイフルーツ、イチジク等)、
緑化樹(コニファー類、広葉樹苗木等) |
平成10年代 |
四季ごとに季節感ある山野草セット、ミニ盆栽セット |
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